コラム&レポート

2018年4月24日 & 6月15日report
タイで働く日本人のための異文化理解と適応トレーニング
公開講座 レポート

サイコム・ブレインズUBCLでは、去る2018年4月24日および6月15日に、「タイで働く日本人のための異文化理解と適応トレーニング 公開講座」をバンコク中心部のホテルで開催しました。

本講座は、日本人と、タイ人の同僚・部下・上司との間で生じる誤解や摩擦の要因となる「文化的な価値観の違い」を理解し、解決する手法を学ぶことを目的としています。カリキュラムは「文化と経営」の分野における世界的権威であるホフステード教授の実証研究に基づく理論/フレームワーク「6次元モデル」を基に構成されており、講師の体験談を中心に構成される共有される従来の異文化理解の研修とは一線を画する内容となっています。

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本講座では、まず「文化とは何か?」を改めて正しく理解し、考え方の軸となるフレームワーク(ホフステードの6次元モデル)を学びます。そのうえで演習や、リアルな状況設定を題材にしたロールプレイを通じて、どのようにビジネスの現場でモデルを応用するのかを具体的に学び、使えるスキルとして習得してゆきます。

講座の受講者には、文化的価値観を数値化して検証することができるオンラインアセスメント「カルチャーコンパス」を事前に受診いただき、クラス当日、結果レポートが提供されます。

■ホフステードの6次元モデルとは?

  • hofstede






  • <文化を理解する6つの次元>

    1. 権力格差 (大きい 対 小さい)
    2. 個人主義 対 集団主義
    3. 男性性(タフ) 対 女性性(やさしい)
    4. 不確実性の回避度(高い 対 低い)
    5. 長期志向 対 短期志向
    6. 人生の楽しみ方 (充⾜的 対 抑制的)

異文化・組織文化研究の権威であるオランダの社会組織人類者ヘールト・ホフステード教授が、IBMの社員(72か国・11万 6千人)を対象に行った調査、およびその後の長年の研究により確立した理論です。

自国と他国の物事の捉え方、考え方の差を相対的・客観的に認識するためのツール「6次元モデル」を活用することにより、ビジネスの現場で直面するであろう課題をあらかじめ予測したり、より適切に対処することができるようになります。

■ホフステードの6次元モデルとは?

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  • <文化を理解する6つの次元>

    1. 権力格差 (大きい 対 小さい)
    2. 個人主義 対 集団主義
    3. 男性性(タフ) 対 女性性(やさしい)
    4. 不確実性の回避度(高い 対 低い)
    5. 長期志向 対 短期志向
    6. 人生の楽しみ方 (充⾜的 対 抑制的)

異文化・組織文化研究の権威であるオランダの社会組織人類者ヘールト・ホフステード教授が、IBMの社員(72か国・11万 6千人)を対象に行った調査、およびその後の長年の研究により確立した理論です。

自国と他国の物事の捉え方、考え方の差を相対的・客観的に認識するためのツール「6次元モデル」を活用することにより、ビジネスの現場で直面するであろう課題をあらかじめ予測したり、より適切に対処することができるようになります。

■異文化適応のためのオンライン・アセスメント
「Culture Compass」とは?

私たちは自分たちも知らないうちに価値観というものを身に付けてしまっています。ゆえに、自分たちの言動の理由を異なる文化の人たちに理解してもらうことはとても難しいことです。ここでとても役に立つ優れたツールとしてホフステード博士の「6次元モデル」をベースに開発された「Culture Compass」と呼ばれるオンラインツールがあります。

  • <診断結果レポート(サンプル)>
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当ツールは自身の文化的価値観の傾向と、母国/関心のある国(赴任先や取引先の国など)の価値観の傾向を比較した診断レポートを提供してくれます。価値観の違いによって起こりうる問題を事前に把握することができ、スタッフや取引先、顧客などとビジネスでより良い関係を構築する手がかりを得ることができます。また、社内のコミュニケーションの改善やチームワークの向上といった課題の解決にも活用されています。

クラスの風景

クラス当日は、午前中はレクチャー中心で、午後は事前に受診したオンラインアセスメントの結果レポートが配られ、レポートの結果で自身の数値とタイと日本の平均値を見比べつつ、演習やグループワーク、ケース分析を通じて、午前中に学んだ国民文化を分析する軸となる「ホフステードの6次元モデル」を自身の職場で使えるスキルとして習得してゆきます。午後のクラスの後半では学んだ知識を振り返りながら、参加者が日ごろから抱いていた様々な疑問や課題が共有されました。このコースで学んだ「異文化理解と適応」の基礎を、タイ人社員とのやり取りのなかで実践し、ぜひ成果に繋げていただきたいと思います。


参加者プロフィール

2018年4月24日開催

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参加者の満足度


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2018年6月15日開催

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参加者の声

以下、当日実施したアンケートで頂戴した受講者の声(抜粋)をご紹介します。

Q.参加の理由
  • 勤務先の勧め/上司の推薦
  • ホフステードの6次元モデルに基づいた内容であり、モデルをベースにしたオンラインアセスメント「Culture Compass」を受診してみたかった。
  • 6次元モデルを扱う講座で、内容も信頼できると判断。
  • マネジメントに立場が変わったため。
  • タイに来て間もなく、文化や国民性を知らずに仕事をしていた。今後より友好的な関係で仕事をしていくため。
  • 当社でタイのローカルスタッフが同研修を受講したことで、我々日本人もタイおよびタイ人に対してぜひ理解を深めたいと感じたため。
  • 本社にいる駐在員も過去に同講座の受講履歴があり、申し込みをした。4月1日付でタイに赴任し、仕事にあたってタイの文化や考え方を理解し、これからの仕事に活かしたいと考えたため。
  • 1月からタイ駐在となり、タイ人とのコミュニケーションについて知りたかった。また中国で開催された同セミナーが好評であったと社内で紹介があった。
Q.参加後の感想
  • 具体的な項目で、タイ人との違いを考えるきっかけとなった。事前に文化的な調査はしてきているが、実際に対峙してみると、加減がわからなく困っていたので、とても助かる。
  • 自分の価値観の数値が日本およびタイの数値とかけ離れている項目があることが分かり、大変参考になった。今まで何となく分かっているもりだったことを改めて整理することができた。
  • ギャップのある次元がどこなのか、部下が自分をどう見ている可能性があるかが参考になった。上司としてどうあって欲しいと思われているか改めて認識することができた。今後の部下とのコミュニケーションに役立てたい。
  • タイに来て約1年、日々の業務の中で困っていたことや疑問点を解決できそうなセミナーの内容だった。6つの次元で自身と各国の価値観の傾向を数値ベースで知ることができ、勉強になることが多かった。今後のタイ生活で大いに活かしてゆきたい。また、社内にいる日本人にもこのセミナーをぜひ受けてもらいたいと思う。
  • 文化と考え方の違いを楽しく学ぶことができた。部下への接し方、フォローが必要なことを学んだ。今後の仕事で考え方を見直すための良い機会となった。
  • 文化の違いによる仕事のやり方の方向性にヒントを貰った。タイの国民の考え方、国民性にどのように付き合っていけばよいか学ぶことができた。
  • 文化の背景などの説明もあり、大変よく理解できた。説明とエクササイズの時間配分が良かった。エクササイズは日常の事例に近く、身近なものとして考えることができた。ケーススタディを通じてより具体的に学ぶことができた。
  • 説明が理解しやすく、資料も見やすかった。内容量と時間、演習の時間的なバランスが良かった。
  • ホフステードの6次元モデルは大変興味深く、タイ以外にも赴任経験のある国について振り返ることができた。ヒエラルキーを大切にしていることは今までの認識を新たにさせるものだった。タイの文化にあわせながら指導力を発揮してゆきたい。
  • タイについての断片的断続的な知識を補完・補強できた。各国の客観的な定量的データを得ることができた。後任への申し送りや、さらに他国(欧州など)と仕事を進めるうえで、さらに活用できそう。
  • 6次元での分析が非常に参考になる。これから悩みが増えていくと思うが、育った環境が違うことを理解し、一度立ち戻ることができると思う。会社を大きくするためにがんばりたい。
  • タイでの挨拶を知らなかったが、その重要性を知ることができた。現地スタッフへの指示の出し方、情報の聞き出し方について上手くいく方法を学ぶことができた。学んだことを社内の他の駐在員に共有してゆきたい。

タイ人との仕事において、日ごろから抱えていた疑問・課題を解決するために必要な知識とスキルを習得

本講座では、国民文化を形成する地理的・歴史的要因や宗教的・教育的・言語的影響もふまえながら、タイ人とのコミュニケーションにおいて気を付けた方がよい点、望ましい進め方、タイ人の登用・採用についてなど、異文化マネジメントに関する専門知識と、講師自身の経験に基づいた親身なアドバイスが提供されます。参加者は学んだ知識と自身の職場の状況を照らし合わせながら、異文化マネジメントと異文化間コミュニケーション、特にタイ人社員をいかにマネジメントしてゆくか、どのように自身をタイの価値観にあわせて組織をマネジメントゆけばよいか、について理解を深めます。

次回は2018年9月6日(木)の開催を予定しています。

実務で役立つ、本物のトレーニング・プログラムです。ぜひこの機会に、異文化理解と組織のコミュニケーション力の向上のために、当公開講座をご活用いただければと存じます。クラス当日、皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

最後に、以下に今回のご参加者のアンケート結果などをご紹介します。参加・派遣ご検討の際のお役に立てば幸いです。

ホフステードの6次元モデルとは

異文化と組織文化研究の世界的権威であるヘールト・ホフステード教授が、国別の文化の違いを分類・スコア化したものです。6つの次元(切り口)から国民の文化を分析し、各国の平均的傾向を数値化することで、各国の相対的位置づけを把握することができます。当モデルは、IBMの社員(72か国・11万6千人)を対象に同教授が行った調査およびその後の長年の研究・理論がベースとなっています。

カルチャーコンパスとは

「ホフステードの6次元モデル」をベースとしたオンラインアセスメントツールです。このアセスメントによって、「自分自身」「日本人の平均」「関心のある国の国民の平均」の三者による価値観の違いを、客観的に把握することができます。診断レポートでは、価値観の違いにより起こりうる問題を把握することができ、スタッフ、取引先、顧客など、ビジネスでより良い関係を構築する手がかりを得ることができます。


<診断結果レポート(サンプル)>

異文化におけるコミュニケーション上のリスクをマネジメントする

サイコム・ブレインズでは、グローバルに活躍する人材に必要なスキルを以下の3つと定義しています。

  • ・担当する職務領域における高い専門性(=プロであること)
  • ・コミュニケーション力
  • ・異文化への適応力


これらの中でも、円滑にビジネスを進めるために“異文化への適応力”が非常に重要であると考えています。

各国の価値観と本人の価値観の“差異”から生ずる「コミュニケーション上のリスク」は数値化が可能です。リスクの程度を数値化して客観的に認識すること、そうしたリスクをマネジメントするノウハウをフレームワークに落とし込んで理解し、対処法を学んでおくことは、事業のグローバル展開とビジネスの成功を目指すための、即効性のあるソリューションであると弊社は考えています。

サイコム・ブレインズUBCLでは、こうした異文化適応トレーニングの公開講座を定期的に開催し、在タイ日系企業で活躍されている赴任者の皆さんを積極的にサポートしてまいります。

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