タイで働く日本人のための『タイ人の価値観理解とマネジメント』 開催レポート
参加者同士で悩みや疑問をシェアして前向きに~体系的に“異文化”について学ぶことの意義とは?~新型コロナウィルス感染症の感染拡大の収束に伴い、対面での集合研修に関するお問い合せも増えてきている中、去る2023年3月16日に、“タイで働く日本人のための『タイ人の価値観理解とマネジメント』公開講座”をバンコク市内にて開催しました。
「タイは微笑みの国」と言われるように、タイ人はおだやかで、物腰柔らかく笑顔で接してくれる人が多いので、第一印象で好きになる国のひとつかもしれません。しかしながら、実際にタイという地に住み、会社で一緒に働き、上司と部下、同僚などの立場で長い時間を共に過ごすようになると、最初に受けた印象とは少しずつ ズレ(違いやギャップ)を感じ、「おだやかでいいな」と思っていたところが「どうしてこんなにのんびりしていて、時間にルーズなんだ!」とマイナスの印象に反転したり、ニコニコと接する姿が「仕事が間に合っていないのになぜ笑っていられるんだ!」と日々のイライラの原因になってしまうこともあります。
今回、講座に参加された方の中にも、タイに赴任してから「なぜ?」と感じるような出来事を日々の業務の中でたくさん経験し、ストレスを抱え、どのようにタイ人とコミュニケーションをとって行けばよいのかとタイ人マネジメントに悩まれている方が少なくなかったようです。
講座の当日は、午前中の始めに、参加者同士の活発なコミュニケーションを促すアイスブレイクを行います。1グループ3~4名に分かれ、各自の異文化経験を振り返り、タイ人の「好ましいところ」「好ましくないところ」をざっくばらんに意見交換します。日々の業務の中ではあまりこのような課題を日本人同士ディスカッションする機会が少ないためか、「そうそう、あるよね」「わかるわかる」と緊張も少しずつほぐれながら会話も弾み、周りの意見にも熱心に耳を傾け、参加者同士が抱える悩みや疑問をシェアしていきます。
その後、「文化とは何か」「異文化理解がビジネスにおいてなぜ重要なのか」を改めて座学で確認したうえで、タイの国民文化を形成する地理・歴史・宗教・教育などについて学び、文化や価値観の基本的な捉え方とタイ人の気質や国民性の背景について理解を深めます。
異文化・組織文化研究の権威であるオランダの社会組織人類者ヘールト・ホフステード博士が、IBMの社員(72か国・11万 6千人)を対象に行った調査、およびその後の長年の研究により確立した理論です。
<文化を理解する6つの次元>
ランチブレイク後のセッションでは、この「6次元モデル」をしっかりと腹に落とし込むように、実際の場面を想定したようなケーススタディやさまざまなエクササイズを行います。「6次元モデル」をベースとした論理的な視点を交えた講師からのアドバイスも受け、さらに活発にディスカッションを重ね、理解を深めていきます。
また、事前に受診していた各々の異文化アセスメント結果からも自身とタイ人の価値観との差異を数値データで可視化し、パーソナルアドバイスによる陥りやすい自身の問題点を認識し、具体的な納得性のある解決法を探っていきます。
診断結果レポート(サンプル)
数年という限られた赴任期間中の経験値のみでは、満足いくタイ人マネジメントを行うことは容易なことではないかもしれません。「ビジネスにおける異文化理解の重要性」という基本に立ち返り、経験豊富な認定講師が教える「ホフステードの6次元モデル」を活用して、体系的に異文化を捉える手法を習慣化していくことは、効果的なタイ人マネジメントを行う近道のひとつとなります。本講座が日々のストレスを軽減し、タイ人との協働をスムーズに進めるための一助になれば幸いです。
以下、当日実施したアンケートで頂戴した受講者の声(抜粋)をご紹介します。
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